貿易業にみるファクタリング利用のポイント

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海外市場を相手に商品を販売している貿易業は、売掛金の回収に時間がかかってしまったり、為替相場の変動によって為替差損が生じ減価割れになってしまうことも良くあります。グローバルなビジネス展開している企業ほど、支払サイトの問題で資金調達の困難に直面し、資金ショートの影響で黒字倒産の事例も数多いとされています。資金ショートによる黒字倒産を防ぐために役立つのが、ファクタリング取引です。

貿易業の取引の特徴に、売上のほとんどが月末しめの売掛金として計上されます。計上後2-3ヶ月ほども入金を待つことも珍しくありません。仕入れや設備投資・人件費など日々必要な現金は、預金などから工面することになり、大きな受注を得た場合に人気商品を仕入れることが出来ない、などの事態に直面します。このような貿易業の特性を踏まえると、ファクタリングを活用することで資金繰りを改善させるというのは懸命な選択といえます。また貿易業は他の業種に比べると、受注から納品までの時間が短い特性があります。とりわけ小売業では顕著な傾向で、需要と供給のタイミングを逸すると大きな商機をのがしてしまいます。ビジネスチャンスを活用するには、需要に対応する資金需要を手当てすることです。この点でファクタリングの活用による、運転資金サイクルを健全化することは大きな意義を有します。

ところで貿易業におけるファクタリングには、二重の意味合いが込められています。まず意味するところは保証ファクタリングです。2社間取引と3者間取引の違いがあるとはいえ、いずれも清算日前の任意のタイミングで債権を売買し現金化する点で共通しています。国際商取引特有の支払サイトの問題を解決し、現金調達を機動的に実現するためキャッシュフローの改善や資金ショートを防止することに役立ちます。もう一つの国際ファクタリングとは、信用状(L/C)開設を行い国際貿易におけるコストを削減する仕組みです。L/Cとは銀行が発券する支払の確約書のことです。貿易業では取引相手が遠隔地にいるので、本当に現金を支払ってくれるのか不確実、その証明のために採用されたのが荷為替手方といいます。この荷為替手形に信用を供与して確実にした手段が、L/C決済になります。この信用状決済を行うことで輸出を行う側は、船積みと同時に代金を得ることが出来て、輸入側は前払いする必要がなくなります。このように国際ファクタリングでは、遠隔地同士の円滑な取引を担保するという重要な意義も有しているのです。