建設業にみるファクタリング利用のポイント

家を建てている様子

各種の建物のは人間の生活の基盤をなすものであり、古来より建物の土木建設を生業とする事業は存在していたとされています。日常生活の本拠になる一般家屋はもちろん、公共施設の建築や道路建設事業に至るまで建設業が担う範囲は広く、事業規模に応じて中小企業から大企業まで数多く存在しています。現在の生活の基盤を構築する建設業における資金調達手段は、これまで銀行融資が大半を占めてきました。この傾向は現在にあっても同様で、建設事業者の大半は銀行やノンバンク系金融機関からの融資で資金需要をまかなっているのが現状です。ところがファクタリング事業の拡大により、この構図に大きな変化がもたらされつつあります。従来銀行融資を受けることが出来なかった企業でも、ファクタリングで現金調達に成功している事例が増加しているからです。

ファクタリング取引とは、建築請負代金債権などを支払期日前に現金化することです。そもそも建設業では仕事の完成を先に履行することが前提で、建物の引渡しの引き換えに代金支払いがなされるのが原則です。ところが数千万円以上の規模の工事になると、資材料などを自前で調達するのが困難で前金を渡すことも珍しくありません。つまり自社で請け負った仕事を下請けにだすに際して、前金として現金が必須です。従って建設業にこの取引は親和性が高く有効な資金調達手段に位置付けられています。このような事業では二三ヶ月先の支払いは当たり前で、新規開業や仕事量が減少したときの支払いスパンの平滑化などにも役立ちます。

また建設業でファクタリング取引が伸びている背景に、(一財)建設業振興基金によるファクタリング契約保証事業の存在も指摘することができます。ファクタリングで債権譲渡された売掛金は、支払期日到来後に入金されることになります。ところが債権譲渡後に取引先が倒産する可能性があります。仮に取引先が倒産し、売掛金を回収できない事態になっても、貸し倒れのリスクはファクタリング会社が負担します。もちろん事前の審査では取引先の信用状況は調査されます。しかし売り掛け先が倒産することによる売掛金を回収できないリスクを皆無にするのは土台不可能です。このようなリスクが意識されて建設業においてファクタリング取引の普及が難しい側面がありました。ところが建設業振興基金の登場で売掛金の未回収のリスクを保証する事業がスタートしました。その結果建設業でファクタリングが目覚しい普及を見たわけです。