医療・介護にみるファクタリング利用のポイント

病室

現時点でもっともファクタリングに適した業種といえるのが、医療・介護なのは間違いないでしょう。日本は国民皆保険制度を実現・運用しているお国柄なので、医療機関や介護施設の利用が必要になっても一定の自己負担金を支払えば、かなり低廉な金額で医療や介護の治療やケアの提供を受けることが出来ます。自己負担金の残りの医療報酬や介護報酬債権は、いずれも公的保険の審査を受けて問題がないと判断されれば、残額が医療・介護施設に支払われることになります。つまり医療機関も介護期間も実際に提供した診療や介護などの業務に対する報酬支払の方途が確保されている訳です。

しかしながら医療報酬などが保険者から支払を受けるのは、診療日などから数えて2月目以降になり、入金までの間の人件費や診療のための薬剤費などの必要に直面することになるのです。医療・介護において質の高い診療や介護を提供するには、医師や看護師などの専門家と、マンパワーが必須の労働集約産業の典型なので人件費などの運転資金が嵩みます。ただ支払期日までの期間を乗り切れば確実に入金の見込みがあるので、キャッシュフローを改善するために、ファクタリングは格好の資金調達手段になる訳です。

医療・介護におけるファクタリング取引は、公的保険者に対して医療機関や介護施設などが保有する診療報酬債権などを入金日より前に売買して現金化することです。債権の支払元の倒産を想定する必要がない点で、債権の質が優良で回収を確実に見込めるのでファクタリングにおける、買取価格は高額で手数料の金額も低く設定されているのが特徴です。ところでファクタリングには2社間取引と3者間取引の主要な2つのタイプがあります。ファクタリングの利用は取引先にとっては、信用上の不安材料になるのが一般的です。そのため取引先に知られることのない2社間取引が多く利用されます。しかし医療・介護における売掛債権の支払元は健康保険を始めとした公的保険者なので、ファクタリング利用の事実を知るところになったからといって特段の不利益はありません。法律的には単なる債権の売買であり、正当な経済取引だからです。このような事情が関係して医療・介護業界におけるファクタリングは3者間取引が主流です。つまりファクタリングの契約に先立ち、公的保険者からの承認を取り付けておく必要があります。医療・介護施設ではこの取引を利用すればキャッシュフローを大きく改善させることが可能です。